うどんエンジニアの備忘録

過去を振り返ったり、日々の内容で思ったこと、感じたことを書いていきます。

大学生が4年間の塾講師アルバイトの振り返りと日本の学校教育について思うこと

まずは自己紹介

  • 20卒 情報系大学院生
  • 香川出身(地元で生まれ地元で育つ)
  • 2020年3月現在 地方国立大学修士2年生
  • Sier中堅企業に内定 文教SE志望
  • マイホームページ
  • twitter @qw000q
  • ブログ歴 3か月 (投稿頻度低め)

塾講師としての経歴

私は学生の間、個別指導塾の塾講師として4年間アルバイトをしていました。具体的な期間は、学部1回生の冬から院生1回生の終わりまでです(厳密には4年と4か月)。 実は、この4年間の間に一回、アルバイト先の塾を変えています。1つ目は1年間勤務し、2つ目は3年と4か月勤務しました。また、約2年間家庭教師の経験もあります。個別指導塾の塾講師と掛け持ちでやっていました。

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塾講師のイメージ

この記事での目的

学生期間に約4年間もの塾講師のアルバイトを経験した学生はなかなかいないと思います。塾講師のアルバイトを通して得られた知見をブログを通してフィードバックし、またアルバイト塾講師の視点から日本の義務教育の現状を伝えられたらなと思います。

指導してきた生徒の年齢層と指導した科目

今までに指導した生徒の年齢層は、小学1年生から大学1年と幅広かったです。

小学生は、主に国語と算数を指導しました。小学6年生は、中学生への準備として英語を指導する場合もあります。

中学生は、主に数学と英語を指導しました。夏期講習などの期間は理科や社会も指導します。

高校生は、数学を指導しました。物理や化学、英語を指導したこともあるが、私の実力が指導できる域に達していないため断念しました。

生徒を直接指導する際に気を付けたこと

個別指導塾での塾講師は、基本的に講師と生徒が1対2で指導します。よって、講師と生徒が直接コミュニケーションをとる機会がとても多いです。当然、このコミュニケーションはとても大事で、生徒の学習意欲にも大きく影響します。私は生徒とのコミュニケーションで以下のことを気を付けました。

生徒の理解度が低いからといって怒らない

この事項は最優先で気を付けました。生徒それぞれの理解力というのは様々です。私が指導した内容が生徒に伝わっていないなあと感じたら基本的には教えた自分が原因だと感じていました。そうすることで、私が感情的になってしまうことを抑えることができました。先生が感情的に(特にイライラや怒り)なってしまうと、生徒に大きなストレスがかかってしまい、生徒の学習意欲や効果は著しく低下します。それでさらに、講師がイライラしてしまうともう負のスパイラルです。

生徒に敬語を使ってはいけない

大人同士のコミュニケーションでは、初対面ではまず敬語で話さないと失礼にあたります。しかし、自分が塾講師の立場で生徒と初めて言葉を交わすときは敬語を使ってはいけません。敬語を使うことによって、講師と先生の間で余計な距離感を生んでしまい、その余計な距離間が生徒にストレスを感じさせます。小学生高学年ぐらいから上の生徒は、講師に対して敬語で接しても、私はため口でいきました。

生徒と講師の距離感を大事にする

しかし、馴れ馴れしすぎるのもよくありません。生徒の中には人見知りする子もいます。私の性格も人見知りするタイプなのでよく分かるのですが、こういう傾向にある生徒は必要以上にコミュニケーションをとろうとすると嫌がります。しかし、人見知りする生徒も指導する回数が増えるにしたがって、生徒側からコミュニケーションをとってくれる場合もあり、そのときはとてもうれしいです。生徒と講師の距離感は、生徒の性格やその生徒への指導歴に合わせて使い分けました。

生徒を子ども扱いしない

大人と接するように一個人として接してあげるということです。これは、小学生低学年にもあてはまります。例として、生徒が基本的な問題に正解したからといって過剰に褒めたりすることです。生徒側からすると、なんかバカにされてるな、と感じられかねません。もちろん、指導する側として褒めるという行為はとても大事なのですが、この行為を使いすぎると逆効果でした。

難しい言葉や専門用語を使わない

特に中学生以下の生徒に対しては、直感的に理解させることが大事かなと私は思っています。そのためにも難しい言葉や専門用語は使わないようにし、論理的に伝えても生徒には分かってもらえないことはよくあります。短い言葉で端的に教えた方が生徒は分かってくれました。

保護者の方との面談

私が働いていた塾では、アルバイトでも保護者と生徒との3者面談の業務がありました。面談を通して話した内容は、指導した内容ではなく、学習しているときの様子や家での学習方法、そして学校でのテストの点数のフィードバックです。これらの内容のほうが保護者の方は熱心に聞いてくれます。

また、私の指導への満足度は、保護者の方との面談で分かります。直接的なクレームは1回もありませんでしたが、生徒の成績があまり伸びていない場合の面談はとても気まずいものがあります。

家庭教師での経験

約2年間、中学生の家庭教師を担当していたことがあります。家庭教師を始めたきっかけは、個別指導塾に通っていた生徒が塾だと集中できないので家庭教師として指導に来て欲しいと私に直接頼まれました。家庭教師は責任も大きいしあまり乗り気ではなかったのですが、個別指導塾に勤務されていた数ある講師の中から指名して頂き、とても嬉しかったので承諾しました。

家庭教師は、塾の社員を介さず直接保護者の方と毎回のコミュニケーションが必須になります。受験シーズンも担当していたので、保護者の方の熱意もとても伝わり責任はとても大きかったです。幸いにも担当した中学生は志望校に合格し、後日に直筆で感謝の手紙を送って頂きました。そのときはとても嬉しかったですし、とてもやりがいを感じました。ただ、もう家庭教師はやりたくないです。プレッシャーがとても大きかったので笑

私が学校教育について感じたこと

私は4年間もの個別指導塾の塾講師として、様々な生徒の学習をサポートしてきました。その中で特に感じたことは、私が小中学生の頃の学習環境と今の小中学生の学習環境がほとんど変わっていないことです。学校教育で学ぶ各科目の学習内容もほとんど変わっていませんでした。先生が黒板で教えながら生徒は教科書という紙媒体を通してインプットし、鉛筆やシャーペンでノートにアウトプットします。そして、宿題は学習ドリルです。10年間何も進化していません。私の両親が小中学生の頃もこのような学習方法だったと思います。仮にこの学習環境が進化していない日本の学校教育が続けば、時が進むにつれてどんどん時代錯誤になっていくのではないかと思います。

私が教育の未来について思うこと

最近(2020年3月)、ニュースで新型コロナウイルスの蔓延を防ぐために日本政府が小中高校の一斉休校を要請しました。つまり、学校が予定していた3月の教育内容は保護者の方々や学童施設に全て丸投げされることになります。一方、先に新型コロナウイルスが蔓延して一斉休校となっていた中国ではリモート授業で対応しました。つまり、日本よりも中国のほうが教育のIT化は進んでいます。教育の面でも日本はIT後進国です。これを機会に日本の停滞した学校教育を見直すべきだと思います。2020年には、全国の公立小学校でプログラミング科目が必修化されます。そして、児童一人一人にタブレット端末が支給されるそうです。ようやく、日本の学校教育もIT化のスタートラインに立てたような気がします。私は、文教SEとして日本の学校教育もIT化に貢献したいです。そして、日本の子どもたちにプログラミングの楽しさ、勉強の楽しさをITの面から伝えていきたいです。

参考文献